投票権と年齢

投票の権利
それより前に
 日本の選挙権を考え直せ




☆ 投票の権利

  大人の人にこんなことを言われたことはないだろうか。
  「もう大人なんだからしっかりしなさい」
  「まだ子供のくせになに言ってるの」
  大人はその時によって、言う言葉が違う。いったい何歳から大人なんだろう。「大人」として扱われるのは、法律によってまちまちだ。
  政治への参加する年齢も変わっている。今までは20歳からだったが、秋田県岩城町は、19歳や18歳も参加したそうだ。これは、岩城町が若者にも投票権を認めたからだ。
  なぜ岩城町はこのようなことを決めたのだろう。加藤鉱一町長は「住民投票に参加することで、大人と同じなんだという責任感と誇りを持ってもらいたい。高校生活や毎日の仕事を通して、自分の住む町を見る目を備えているはずだ」と主張した。議会も賛成したそうだ。
  主要8カ国の中で、投票権が20歳なのは日本だけだ。イラン15歳、ブラジル16歳など、もっと低い。
  日本も少しずつ低くなってきている。長野県平谷村は、中学生までも投票権がある。中学生に投票権を与えるのは全国初だそうだ。そのうち小学生まで投票権がくるだろう。

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☆ それより前に

  まず断言できるのは、自分は政治(および政治家)が大嫌いということ、最近は特に。
  自分の中で政治家というのは、賢い人がなるのではなく、ズル賢いやつがなるというイメージがあるし、実際もそうだと思う。だから、街頭で車の上からガチャガチャキレイごとぬかしているやつがいても、聞く気にならないし、聞いても信じない。自分がもし選挙の投票権をもらっても、たぶん投票しに行かないだろう。だれがなってもよくなる気がしないからだ。最近ニュースで「若者の投票率が低い、政治に興味がないのか!」なんて言っている政治家に、「若い人から政治の興味をなくしたのはあんたらだろう」って言いたい。
  話をかえるけど、税金ってなんのためにあるんだ?
  政治家が高いもん食べて、結局答えの出ない話し合いをするため?
  鈴木ムネオみたいな人もいれば、本当に日本のためを思って政治家になった人もいるんだろう。でも、14歳の自分でさえ政治家にこんな反感を植えつけられているんだから、選挙の投票率が下がって当然だろう。日本のことを本当に考えている人が政治家になるんなら、中高生に投票権を与えるとか言う前に、汚職が完全にないと国民全員が思えるような政界を作ったほうがいい。
  汚職がばれてつかまったような人は、運が悪かっただけだろう。政治家全体で見れば、同じようなことをして見つかってないだけという方が断然多いと思う。だから、ちょっとぐらいやりすぎてでも(政治家全員に盗聴機をつけて、警察がそれを管理するとか)、国民が100パーセント信用して政治をまかせられるようなシステムを作りあげて、その上で選挙権を与えてくれるなら、政治に興味が持てなかったり、自分みたいに政治嫌いな人も、きっと投票してみようかなと思えるにちがいない。

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☆ 日本の選挙権を考え直せ

  20歳、そもそもなぜこの年齢から大人になるのだろうか。ぼくは疑問に思う。
  ぼくたち子供が吸ったり飲んだりできない「タバコ」や「ビール」なども、20歳からは自由になる。20歳になることは、そんなに偉いことなのだろうか。ぼくは、そうでもないと思う。
  子供、例えば中学生頃から権利を与えてみてもいいのではないか。なぜなら、だいたいその頃から政治に関心がでてくると思うし、いい経験にもなるはずだ。秋田県岩城町では、合併相手を決める住民投票で、18歳と19歳の人が一票ずつ投じたことがわかっている。理由は、この先お年寄りがさらに増え、働いている世代が減ることが予想される。施設作りや福祉など、町がやってきた仕事を従来通り続けるのは厳しい情勢だ。そこで、近くの自治体と一緒になって、行政サービスの効率化と向上を図ろうと考えたらしい。このことについて村長は、「住民投票に参加することで、大人と同じ立場で町の将来を決めたんだという責任感と誇りを持ってもらいたい」と言っている。
  この村みたいに、未成年に選挙権を与える国は、日本はともかく、世界にはなんと104カ所もあると知って、事実驚いてしまった。
  日本も「タバコ」や「ビール」など人に害を与えるものは敬遠して、「選挙権」だけは未成年にもあたえるべきだ。世界は、日本みたいに厳しすぎる規則、例えば男性の結婚は18歳からとか、刑事罰を科せられるのは14歳からなど、そんなに細かい規則はないではないか。これは、あくまでも予想だ。すべてとは言わないが、だいたい「〜をやってもよい」という規則が未成年にかたまっているのではないか。このような国が世界に1ヵ国あればい。その国があれば、日本はその国を見習うべきだ。
  日本には、さっき紹介した規則以外にも、たくさんの規則がある。そこはそこでおもしろい国である。規則、つまりルールは守らなければならない。しかし、破られるためにあるのがルールだ。先ほどの岩城町は、日本の規則には違反している。他にも長野県平谷村はなんと選挙権が中学一年生からと書いてあった。これを見て、日本にもこのような地域があったのかと感心した。
  問題はこれからだ。これらの地域はちゃんと国の許可をとったのだろうか。答えは分からない。だが、このような地域がでてきたおかげで、日本の国民投票の選挙権が見直されるということがおこるかもしれない。ぼくは大いに期待している。
  選挙権の年齢制限が変われば、日本の未来は大きく変わっていく。選挙権をほうきする人も減るだろうし、新しい国会議員が生まれたりするからだ。選挙権が変われば、日本はもしかすると「開発途上国」からぬけだせるかもしれない。アメリカを越えるかもしれない。その可能性は、より多い国民の一票にかかっているのだ。

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