学力低下

学ぼうとする意欲
学力低下と言われても
世界一の遊び





☆ 学ぼうとする意欲

  人が生きていく上で、テストというのは付き物である。ペーパーテストや実技テスト、他にもたくさんある。
  今、学生の学力が低下していると言われている。根拠は学力テストの結果の比較だ。学力テストの結果から学力が低下していると言えるかというと、学力を知識や記憶力ととらえた場合には言えるかもしれないが、学力というのはそういう意味ではない。学力とは、学ぼうとする意味だ。
  例えば、テストの前日に一夜漬けで勉強していい点がとれたとしても、テストが終わって忘れてしまったら意味がない。逆にテストでいい点がとれなくとも、間違えたところをもう一度勉強しようと思えばいい。
  テストというものは、学力を測るものだけではなく、自分の出来ないところを知るものでもある。学んだ知識を今後の人生に役立てればいい。
  単にテストの結果だけで学力が低下したというのは間違っている。

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☆ 学力低下と言われても

  近ごろ小中学校の生徒の学力が低下していると言われているらしいが、そう言われるのは無理もない。例えば、社会なんかは小学5年から中学3年まで全部低下している。算数も同じようにかなり低下している。しかし、国語は小学6年以外ちょっとだが上がっている。
  低下するのは理由がある。小学校で習う勉強がだんだん簡単になっているからだ。というより、勉強する量が少ない。そのため学力が低下する。ぼくは弟で、兄の小学6年時の算数の教科書を見ると、だいぶちがう。まず表紙がちがう。兄の教科書は6年の教科書って感じだけど、今の教科書の表紙はどことなく幼稚だ。3、4年が使ってるような表紙だ。母は国語の教科書を見て「なんか1年生の教科書みたい」と言っていた。
  8年前と3点ちがうだけで、そんなに悪くなったと言わなくてもいいと思う。10点以上悪くなっている問題もあるが、今の学校の問題からいくと無理もない。塾に行っている人もいるが、金がかかるからと言って塾に行かせない家もある。そんな家があるからこそ、学校ではちょっと難しい問題を出すべきだ。
  ぼくとしては、近ごろ学力が低下しているのは、8年前と問題がちがうから当たりまえだと思う。大人は今とちがう勉強をしている人だから学力が低下していると言うけれど、ぼくらだってけっこうがんばっている。

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☆ 世界一の遊び

  学力低下の実態とは何だろうか。なぜ、現代の学生の学力が低下しているのか。学力が低下すると、何か困ることでもあるのだろうか。このような困った現実を治し、学力アップにつなげるにはどのようにしたらいいか、考えてみよう。
  君は、勉強は好きだろうか。たぶん嫌いであろう。面倒くさいし、覚えるのが大変だから。小学校のころから勉強嫌いの人には、勉強嫌いにおいうちをかけるようなことが後ほど起こる。中学校になると、小学校のころなんかよりも、格段に難しくなる。勉強にますます嫌気がさすだろう。
  ぼくが考えるに、勉強が世界で一番楽しい遊びである。考えること、すなわち頭を使うことがおもしろいからだ。例えば数学。難しいほどやりがいがある。まるでジグゾーパズルのようだ。それが完成したときの達成感や満足感は最高だ。だから、勉強が嫌いな人は、是非とも好きになって、たくさん遊んでほしい。そこに学力アップのひけつがある。
  君は、昔の教科書を見たことがあるだろうか。今の教科書とは比較できないくらい難しい。文部科学省が変えたのだが、納得いかない。簡単にして何になるのだろう。学力が低下するだけではないか。さらに、文部科学省は授業時間まで減らしている。自分たちが学力低下の手助けをしているではないか。それなのに学力が下がったなどと、なんたらかんたらわめいている連中にカツを入れてやりたい。文部科学省はこの政策を考えなおさなければいけない。すべて原因の元はここにある。
  実際、ぼくのいた小学校で5年の時に学力診断テストが行われた。問題は簡単だった。この程度かと思った程だった。しかし、学力は下がっている。確実に低下している。考えられる原因としては、「リラックスのしすぎ(ゲームなど)」「復習をしていない」などが思いつく。リラックスなどは試験前後にするものじゃない。特にしてはいけないのが後だ。試験が終わってから一週間くらいまでが、一番覚えられる時期だ。その時期に復習しておかないと、大事なことが頭から抜ける。試験後の復習こそ、学力アップジグゾーパズルの一つのピースだ。
  学力が低下するとなぜ困るのか。簡単なことだ。働きに出られない。なぜか。そりゃあ、多少の学力を身につけていないと、自分のなりたいものになれないし、会社に入ったとしてもすぐリストラされてしまう。学力は必要不可欠なのだ。
  学力とは学ぶ力だと解しゃくする。その学ぶ力をつけるためにはどうしたらよいか。まず、どこにいても勉強することだ。ただ机とにらめっこするあの勉強のことを言っているわけではない。自分で何かを見つけて学ぶ、自主学習をしようと言っているのだ。
  例えば映画。映画で字幕を見れば、きっと君は日本語を見るだけでなく、英語も聞き取ろうとしているだろう。それだ。それによって英語が楽しくなるし、理解できるようになる。このように身近に勉強するものはたくさんある。野外学習とはこのことかもしれない。
  学ぶことによって、人生の楽しさを知ってほしい。学力とは学ぶ意欲が低下しているかどうかだ。意欲が少なければ、勉強しても頭に入らない。だから、勉強とは一番楽しい遊びだと思ってやってもらいたい。

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